ずっと、友人といついこうか?とはなしていて、月日が流れに流れ、未だ行けていない山形、アル・ケッチャーノ。
が!
「よみがえりのレシピ」を観て、食べたいなぁやっぱり。いいなぁ在来食物。食べたいなぁ。
と思っていたところにお誘いがあった。ので、思ったよりも意外にすんなり奥田シェフのごはんをいただくことができました!(でも東京のヤマガタ サンダンデロで)
生の鯛とスモークした鯛をミルフィーユ状に重ねたもの。
お皿下には焼いたスモークド鯛が散らしてある。焼くと塩の役割をすると。確かに。ミルフィーユの上には葡萄と葡萄の皮を焦がしたもの。と、ハーブ(イタリア・フランス・中国?のパセリなど)の入ったサラダ。
いろいろ混ぜて食べると、昆布〆めのような味わいになります、とのこと。
昆布〆技法を使っているという…(!?)おもしろい!
白ワインに合う料理、というだけあって、辛口(私はそう思った)の白ワインを合わせたらさぞかしおいしいだろうなぁ。。。(遠い目)というお皿でした。口いっぱいに広がるスモーク(とハーブといろいろ)の世界。目の前が「パァ」っと明るくなって、これからはじまるよー、と言ってる気がしました。
おいしい。
庄内麩の上にサンマ。
モッテギク(もってのほか、とも)の菊を酢で締めたものを、サンマと合わせてある。
一番下は、栗のマスタード。
栗からしがおいしい!!!!はじめての味。お麩、かたくて楽しい食感(お菓子みたい)。香ばしい。
食用菊とサンマは濃厚。酢につけて絞った食用菊でサンマをまくことで、酢〆のようなサンマになる。
魚、魚、と続いて、変化球きた!なんだなんだ!?デザートでもいけるんじゃないか?というお皿がきた!
在来(山形のね)のかぼちゃとホイップした生クリームに、鶴岡の半熟たまご。庄内の蜂蜜にシェリービネガーを合わせてある。
「口の中に含むといろんな味がします。甘いとこ、すっぱいとこ、何も味のしないとこ」と奥田シェフ。
楽しいなぁ、いろんな味を探しながら食べる。隠れたたまごを探し当てると、あ、前菜みぃっけ!という気分になる。締まる味になる。シェリービネガーのあたり、楽しい。
しかしこれだけ素のハタハタ(クミン少々入った、でも基本茹でただけ)を観察しながら(口で)、確かめながら食べたのははじめてかも。
上に乗ってるのが山形の在来野菜、平田の赤ねぎ。生で食べるとものすごく辛いらしい。火を通すことによって、甘みととろみがでる。今年のできたて。
奥田シェフのハタハタレクチャー:
ハタハタのおいしさは、身の中の少しの甘みと良質の脂肪分
酸っぱいのと合う
とのこと。
確かに。ちょっとしっとりした舌にのっけた感じは、甘みと脂肪から来るのかな。
酒田港から直送だから、まったく臭みなし!
ネギ、トロトロでした。
ひれ(胸とか尻?とか?あたりの。胸かもしれない)に乗った脂身も、とってもおいしかった。ツルツルしてた。
ノンアルコールワイン(赤)。発酵直前、って感じがする。(白はよりジュースぽい感じがした)
あまーい。(ここで、奥田シェフの料理、というか、山形の食材は甘いものが、甘くて優しいものが多いのかも、と思った)
食べる前からすんごくいい香り。だだちゃ豆かな、と思ったら「秘伝豆」。河北町で売り出している、こちらも在来種。
豆のうま味の波長と、海老のうま味の波長があっているとのこと。
(だだ茶豆は茹でると甲殻類の味がするとのこと!気にして食べたことなかった!だだ茶豆を房ごと入ったお味噌汁を作って、最後にお豆を食べるらしいのだが、最後はだだ茶豆の出汁がでて、カニ汁のような味になるのだそうだ!食べたみたいよカニ汁のようなだだ茶豆のお味噌汁!郷土料理)
お米はつや姫。
羊のスペアリブの煮込み。
ひらべったくておおきい「らいまめ」中南米が原産らしい。鶴岡(とおくなんとか。どこか聞こえなかった)で昔から作られていたという。
丸山さんという方がつくった、だだ茶豆を食べてそだった羊。地名の「○○産」じゃなくて、人名の「丸山さん」だった。
脂部分が、いつも食べてる、知ってる羊の味わいと違った。やわらかい。いやな臭みない。やさしい。とけこむように身体に入ってくる。羊もひとなつっこいみたい。丸山さんに会ってみたい!
らい豆は郷土料理だと甘くして食べるらしいが、サンダンデロでは羊とあわせて。
庄内の羽黒山のふもとでつくられた山伏豚(やまぶし)と、緑は映画にもでてくる焼畑でできる藤沢かぶのまびき野菜をつかった一品。生のままと、火をいれて甘みが増した野菜を合わせて。もともと大人になったカブも小ぶりだったようにみえたから、まびきカブもほんとカワイイ。
羽黒山は5000段?くらいの石段があるらしい。車でもいけるらしい。
奥田シェフ自ら採ってきて、自らサーブしていただいたずいき芋のグラタン。しっかりしたお芋。いろいろな味を引き立たせることができそう。チーズおいしかった。グラタンおいしかった。
(山形の粉、というわけじゃないけど)フォカッチャもおいしかったです!引き締まったいいパンでした。
おぉ〜。フクモリで食べたロールケーキより薄いけど(すいません)、フリーズドライの濃厚だだちゃ豆とジェラートはついてなったし、おしかった!!!だだちゃまめぇぇ、が全面にでてるジェラート。豆感がハンパない。
すごく楽しいコースだったので、終わってしまうんだここで、、、と悲しくなった。(いや楽しんだけど)
イル・ケッチャーノで作られてるレモンのクッキー(ローマ法王に献上したリモーネ!)とチョコクッキー。コーヒーもおいしくいただきました!
山形の野菜の味を、今回味わうことができた(ようやく!)。ので、あらためて「よみがえりのレシピ」を観たら、もっとまた違う発見があるんじゃないかな。また観たいと思います。渡会さんをもう一度しっかりみたい。
そして全国のあちこちで、その土地の在来野菜を食べたみたい!(在来種を守る農家さんとその食材をマックスおいしくする料理人のコラボってほんとすばらしい)
そしてやっぱり山形にいって、山形で山形食材を使った奥田シェフと仲間たちの料理を食べたい!
美味しかったのはもちろんのこと、楽しかった!わいわい話ながら、脳に舌に記憶させながら食べた気がする。
映画の中で、多くの料理人は「どうだオレの料理をたべてみろ」的な人が多いけど、僕は素材の味をどうやったら最大限活かして食べてもらえるかを考えている。と語っていた奥田シェフ。これからもっと深掘りするため、本を読んでみたいと思います。
ごちそうさまでした。サンダンデロの方たち(サービスの方々)は、本当にすばらしいかったです。まるで自分で作っているかのように、身になってる。知識じゃない!生産者の方たちに会いにいったりしてるからできるんだなすごいな、と思いました。
リモーネはウル・ケッチャーノでお取り寄せ可。ノンアルコールも奥田さんプロデュースとは知らずに飲んでた!
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